2月のうま(午)の日

nakacyan

2007年02月05日 14:00

2月の最初の午(うま)の日。初午と言って
私の田舎では、本厄の厄払いに、
神社で、厄払いをし、餅まきをする風習が今もある。

今日がその日だ。

いなかもんが今日も生きている 8日目

初午の思い出は・・・

前の日から、夜の7時ぐらいには布団の中に
大人じゃないので酒も飲めんけど
なんせ、明日の為に無理にでも寝かぶりながら
羊でも数えよる。

夜中の2時。起床。
友達とは、神社で集合。3時。
夜は、外灯も無いような山道を歩くので
懐中電灯は必需品。
30分ほど歩いて神社に到着すると
仲間も到着。

「寒いなあ~」
「ホント」
「はよ、上にいこらい」

神社に着くと、餅まきの場所までは
200メートル以上の急な階段を歩いて登る。

神社の石段の上にはまた20段ぐらいの階段
その上に神殿。

神殿の下は、横10メートル 縦5メートルぐらいの
土の空きスペース。

3時ぐらいに着くとまだ誰も、餅まきには来ていない。

火もまだおこせないので、まだまだ寒い。

3時半ごろ・・餅まきのひらうがわのばあさん・おばちゃん達が
つわものだ。ぞろぞろ集まってくる。

そして、30分、第1号のお祓いの厄の人がなが~い
石段を登ってくる。

上まで、何回も、お餅が入った「もろぶた」という木製の
入れものに、お餅を山盛りにし、男衆が持って上がる。
多いところでは、3斗程の餅まきをする。

家の棟上はよく餅まきをするが、厄払いもかなり盛大に行う。

そしていよいよ、餅まき。
「ほって~~~。こっち~~~」

コツは、上を見て、ボールみたいにキャッチするのはだめ。
必ず、下にはいつくばって、前掛けのようなものを
前にぶら下げ、あちこち動かず、もくもくと下を向き
目の前にきたのを他の人と、奪い合いながら、獲る。
これが、またまた必死にムキになり、面白い。
餅まきの最後は、鏡餅を天高く、なげ、それを競って獲る。
たまに、ケンカやけが人も出るくらいだ。

そのあとは、お菓子をまく。そして、一番の楽しみが
お金。たまに1000円、ほんとたま~に10000円
あとは、5円、10円、50円、100円
年の数だけまくのが一般だ。
最高にテンションが上がる。小さい頃は、大きな収入源だった。

そして、日が明けてくると、たくさんの人たちが、入れ変わり、餅まきをする。
その頃には、もう米袋に、2杯分ぐらいの餅は、ひらっていた。

小学校にも行かないといけないが、先生もみんな
この日は、神社に来るから、少し遅れて授業が始まる。
詳しいことは、忘れたが、先生も、楽しんでいた。
それを、とやかく言う人は誰もいなかった。

友達には、あまりの争奪戦の末、骨折したり
目に餅が直撃し、紫にぼっこり腫れていたりと
怪我をする奴が必ず、一人はいた。

私は、餅ひらいに行くようになった4歳ごろから
17の高校3年まで、一度も怪我はしなかった。

2月は、節分で酒が飲めると言うが、大人たちは初午で酒を飲む。
これが、2月の田舎の行事でも最大のイベントだ。

私は、来年は、41の本厄を迎えるので、来年は、実家に帰り
餅まきをしようと思う。もう25の厄の時以来、
自分の厄払いは3回目。2年前の息子の七五三以来だ。
なんだか懐かしく思える、今日の日だ。

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